昨年、本紙にて紹介させていただいたUJCブハラ分室のそろばん教室に続き、タシケントでも今年2月からそろばん教室が始まりました。講師を務めてくださるのは、段位10段、青年海外協力隊の珠算隊員としてハンガリーに赴任されたご経験もお持ちの杉本久美子さんです。
ウズベキスタンでもバザールなどで時々ロシア式のそろばんを見かけますが、日本のそろばんという物珍しさもあってか、2月の開講時には約30名の児童がクラスに参加したほか、教室の後方には授業の様子を熱心に見守る保護者の方々の姿も見られました。学校が夏休みに入る7月を前に、最後の授業ではミニ競技会が開かれ、これまでの成果を披露し合いました。
現在は、初級コース、中級コースの2つのレベルに分かれて、15名ほどがそろばんを学んでいます。「そろばんに向かう様子を見ていると、集中力のある子とない子でやはり差が出てきます。でも、今は結果の良し悪しよりも、そろばんを楽しんでもらうことが一番。」と語るのは講師の杉本さん。今後の目標は、今年12月に当地タシケントで日本珠算連盟認定の珠算検定を実施すること。参加者全員に達成感を味わってもらうためにも、それぞれの実力に合わせ、7級から10級のいずれかにチャレンジできるよう指導していきたい、と心強いコメントをいただきました。
筆者が小学生の頃、検定試験のシールで側面が輝くそろばんを、ランドセルの横から誇らしげに覗かせていた同級生の姿を思い出します。タシケントの子供たちも、同じ夢を追いかけていくのでしょうか。
最後に、この場をお借りして、当センターにそろばんを寄贈くださった協会員ならびに関係者の皆様に、改めて厚く御礼申し上げます。(注1)
注1:ソロバンご寄付ありがとうございました。2010年9月にてソロバン寄付の受付は終了しました。
(寄稿者:ウズベキスタン日本人材開発センター 業務調整 木村 亜未) |