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シリーズ「ウズベキスタンの伝統工芸」1 絨毯
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Uzbekistan Today
Shirin Mirzaeva 著
絨毯を織ることがいつ始まったかはよく知られていません。石器時代後期の住居から掘り出された絨毯らしきものが見られることからウズべキスタンにおける絨毯織りの伝統が非常に古いものであるということが分かります。
Koshma(ラグ)は最も古い種類の絨毯織りの布で今日では遊牧民が移動用テント(ユルタ)を覆ったり、床に敷いたりします。羊、又はラクダの毛を原材料としています。
現代の絨毯は、短い毛あしのgilyam、長い毛あしのdijulhirs、そして床全体に敷く絨毯の3種類に分けられ、農村で人気のあるdijulhirはサマルカンド、アンディジャンなどで織られています。
これらの絨毯の巾は40から50センチ以下で、明るい深紅色、黄色、黒、緑の絨毯を交互に縫い合わせ自在のサイズの床用絨毯を作っていきます。婦人達は敷物、袋、鞍袋(Khirdjuns )を縫って作ります。
ウズベキスタンの絨毯を有名にしたgilyam絨毯は, どのように出現したかを知ることは難しいが、シルクロードを通って運ばれたこの東洋の絨毯はどこでも高く評価されました。特に絹と金で織られたものは東洋の絨毯としてかなり有名になりました。それらはブハラ、サマルカンド、ヒワの工房で織られ、王様やえらい宮廷の人々を飾り、宝飾として外国の統治者に贈られました。13世紀に中央アジアを訪問したマルコポーロはその品質の高さに対し称賛を惜しみませんでした。彼はこの世で最もデリケートで美しい絨毯はここで作られていることを知るべきだと言っています。2世紀後アミール・チムールの宮廷でRui Gonzales de Clavihoスペイン大使は明るい赤い絨毯であると褒め称えています。
何世紀も昔と同じように、ウズべキの婦人職人がその美しさ、複雑な飾りの精巧さ、色の鮮明さを競うことによって絨毯は温かみと安らぎを家庭にもたらしています。
(翻訳者:宮原章子(会員)) |
2009年11月29日(掲載) |
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