ウズベキスタンの祭り・NAVRUZ(ナヴルズ)
ナルホジャエヴァ・ニゴラ
(東京大学文学部研究生)
6 月 30 日(土)東京大学大学院人文社会研究科日本語教室主催の「留学生によるプレゼンテーション『異国文化に触れてみよう!』」にウズベキスタンからの留学生ニゴラさんが参加。
イスラエル、中国、台湾、ポーランド、ウクライナからの留学生に混じり「ウズベキスタンの祭り」という題目で講話しました。
その中の一部「 NAVRUZ(ナヴルズ)」を皆様にご紹介いたします。
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すべての国に国家の祭りや伝統的な祭りがあるように、ウズベキスタンにも独特のものがあります。ウズベキスタンで日本の記念日または祭日に当たるものを挙げると、
■ 1 月
1 日…正月
14日…祖国防衛者の日
■ 3 月
8 日…女性の日
21日… NAVRUZ(ナヴルズ)
■ 5 月
9 日…第二次世界大戦戦没者記念日
■ 9 月
1 日…独立記念日
■ 10 月
1 日…先生の日
■ 12 月
8 日…憲法記念日
などです。
しかし、これらは日本の方が考えるお祭りとはちょっと違うかもしれません。宗教的なもので言えば、ウズベキスタンが 1991 年に独立した後、イスラム教の「 URAZA BAIRAM(ウラザバイラム)」と「 KURBAN BAIRAM(クルバンバイラム)」という祭りが国家の祭りと定められました。私は今日このような行事についてご紹介したいと思います。
はじめに「 NAVRUZ(ナヴルズ)」という祭りについてお話しします。この祭りは伝統的な祭りですが、ソビエト時代には行われていませんでした。ウズベキスタンが独立してから、復活しました。
「 NAVRUZ(ナヴルズ)」は 3 月 21 日に行われる、3000 年以上の伝統のあるお祭りです。「 NAVRUZ(ナヴルズ)」はゾロアスター教の祭りでしたが、のちにイスラム教の新年の祭りとなりました。農業に由来する祭りで、一週間祝われます。
伝説によると、昔一人の農民が小麦の種を蒔く予定でしたが、天気が悪くて蒔けませんでした。それで、発芽させた麦の種で農民の妻が料理を作ったところ、その料理がとても健康にもいいし、おいしかったので農民は 1 年間その味が忘れられなくて、次の年に妻にもう一度この料理を作ってほしいと頼みました。これが「 SUMALYAK(スマリャク)」という料理で発芽させた小麦で作られた、茶色くて、濃いお粥です。今でも作られている料理ですが、女性しか作ることができません。
「 SUMALYAK(スマリャク)」を作る準備は 40 日前に始まります。小麦の種をお盆の上において、それから毎日 40 日間水をやって、発芽させます。3 月 21 日の日の前日、女性だけで集まって「 SUMALYAK(スマリャク)」を作り始めます。発芽させた小麦を細かく切って、深鍋で 20 持間ぐらい炊いて作ります。
女性たちは歌を歌ったり、ダンスをしたりしながら「 SUMALYAK(スマリャク)」を作ります。深鍋の中に小さい石を入れて、焦げてはいけないので混ぜないようにします。
「 SUMALYAK(スマリャク)」ができあがったら男性も呼んで、みんなで歌を唄ったりダンスをしたりして祝います。
「 NAVRUZ(ナヴルズ)」の日には貧しい人にお金とプレゼントをあげるのが普通です。その日はみんな怒りを忘れるようにするのです。また、「 NAVRUZ(ナヴルズ)」の日には果物の木を植えて小麦の種を蒔く習慣もあります
(注)掲載につきましては、担当の寺田先生はじめニゴラさんよりの許可をいただいております。
2007年7月18日(掲載)
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