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「シルクロードの国 ウズベキスタン展」に参加して
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鎌倉 愛子 |
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現在私は瀬戸田町のグループホーム「汐風の家」に勤めています。今回ホームの皆様と一緒に町民文化祭の見学に行きました。
ウズベキスタン展では美しい民族衣装を着させていただき、日本に留学されているという美しいウズベクの方と一緒に写真も写して頂きました。
お年寄りの方たちは「こんなきれいな方と一緒に写してもらうのは申し訳ない」と言いながらも、いただいた写真はホームに帰ってみんなに見てもらい、その後自分のお部屋の壁にかざりました。
夜は嶌信彦さんの講演会「シルクロードの日本人伝説と21世紀」を聞かせていただきました。私にとってウズベキスタンという国は未知の国でした。只4年前に亡くなった父が癌を告知されてから、「戦後抑留されていたタシケントにもう一度行ってみたい」と言っていたことを思い出しました。父は満州で終戦を迎え、親日家の中国人の家にかくまわれていました。戦争は終わっているし、日本に帰りたいという思いが募り、とめられるのを聞かず中国人に扮装して街に出ました。その時ソ連兵が乗っていた馬が父を覚えており捕虜になってしまったとききました。シベリヤ鉄道でウズベキスタンまで・・・ 嶌さんの話と父の話が重なり、本当にわずかな記憶しかないにもかかわらず、その情景が目に浮かぶようでした。
ウズベキスタンという国で捕虜という状況にありながら、現在まで語り継がれる仕事をした人達がいたことに感動しました。その仕事振りや人間性をそのまま認め、評価してくださるウズベクの人たちの心の温かさも伝わってくるようでした。父がタシケントに行きたいという願いはかなえられませんでしたが、瀬戸田町でウズベキスタン展が開かれ、参加することが出来たことはなにか「偶然」でかたづけられない力が働いているように感じました。
未知の国であったウズベキスタンが少しだけ近くなりました。
どうもありがとうございました。 |
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2005年11月7日(掲載) |
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